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2004.01.05

■ジェンダーフリー・性教育バッシング

*浅井春夫・北村邦夫・橋本紀子・村瀬幸浩(編著)『ジェンダーフリー・性教育バッシング:ここが知りたい50のQ&A』大月書店・2003年

産経新聞を中心とするメディアや草の根保守組織によるジェンダーフリー教育バッシング、東京都等における性教育弾圧(更新日記「性教育への不当介入に抗議する人権救済申立て」も参照)などの動きを細かく拾い、そこで展開されている主張にQ&A方式で徹底反論した好著。コンパクトで読みやすく、アメリカの「禁欲主義教育」とWHO(世界保健機関)等が推進する「包括的性教育」との違いなど、国際的動向もきちんとフォローされています。

他方で、「ジェンダーフリー」という和製英語がわかりにくいものであることは否定できません。ジェンダーフリーとは「社会的・文化的性差に対する偏見(ジェンダーバイアス)から解放されること」(44頁)を意味するという趣旨はあちこちで説明されており、それはそれでよくわかります。しかし-freeという英語は、たとえばnuclear-free zone(非核地帯)とかsmoke-free building(禁煙の建物)とかviolence-free school(暴力のない学校)のように、一般的には「~を(積極的に)なくした」という意味で用いられているのも事実。「バリアフリー」も、障害者や高齢者の行動の自由を妨げる障壁(バリア)をなくすという意味で用いられています。

となると、この言葉を用い続けることによって、「ジェンダーフリー教育は男女の違いをいっさい認めない考え方」というデマが受け入れられやすい土壌を作ってしまうのではないかという懸念もぬぐえません。もちろんデマを言う連中はどんなことでも言うわけですが、「ジェンダーフリー」という言葉の選択が戦略的にはたして正しかったのかどうか、あらためて考えてみる必要もあるかと思います。さらに詳しくはを参照。

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