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2004.02.17

■「居場所」フォーラム報告書

(特活)青少年育成支援フォーラムより、『居場所交流全国フォーラム2003事業報告書』を送ってもらいました。昨年9月に神奈川県で開催され、全国から26の「居場所」関係団体が参加した「居場所交流全国フォーラム2003」の報告書。さまざまな論点について、フォーラムでの議論が簡潔にまとめられています。

同報告書も指摘するとおり(22頁)、居場所の重要性に関する認識が高まるとともに「居場所」概念が変質する可能性は小さくありません。現に東京都では、ここでも何回か取り上げたように、トイレ掃除のボランティアまで「居場所」に位置づける議論が登場しています。まさに「どんなまなざしをもった大人がいるか」(23頁)ということが問われているわけですが、そのことをきちんと押さえておかないと、子どもがふらふらして悪さをしないよう閉じこめておく場所が「居場所」と僭称されるようになっていくでしょう。

行政がでしゃばることで市民主導のとりくみがだいなしになっていく危険性は、たとえば子育て支援についても指摘されています(原田正文(著)『子育て支援とNPO:親を運転席に! 支援職は助手席に!』朱鷺書房・2002年)。この報告書を手がかりに、あらためて「居場所」とは何かを考えていくことは有益かもしれません。(特活)青少年育成支援フォーラムから1部500円で配布されています。

なお、久田邦明(編著)『子どもと若者の居場所』(萌文社・2000年)、田中治彦(編著)『子ども・若者の居場所の構想:「教育」から「関わりの場」へ』(学陽書房・2001年)といった本も出ていますので関心のあるかたはどうぞ。

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