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2004.04.30

■CRINMAIL570号

4月29日付CRINMAIL570号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

スーダン・チャド:新たな難民の到着で既存の資源に大きな負担〔ニュース〕 ソース:IRIN 記事全文
武力紛争:国連安保理が子ども兵士の徴募を非難〔ニュース〕 ソース:国連 国連安保理決議1539(2004)(4月22日、PDFファイル)参照。
性的搾取:子どもをセックス・ツーリズムから守るための旅行業界の行動規範 ソース:ユニセフ プレスリリース全文
グローバル化:グローバル化に関する青年委員会の報告書 国際青年議会の青年委員会が"Highly Affected, Rarely Considered"と題する報告書を刊行。
人権:人権フィールドワークで核となるスキル〔講座〕 詳細はこちら

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2004.04.29

■CRINMAIL569号

4月27日付CRINMAIL569号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

子どもの人身取引:ナイジェリアで数百万人の子どもが奴隷に〔ニュース〕 ソース:BBC
教育:イラクで就学率が低下〔ニュース〕 ソース:IRIN 記事全文
HIV/AIDS:親を失ったストリート・チルドレンのケアを改善する必要〔ニュース〕 ソース:allAfrica.com
性的搾取:被害者の社会的非難により犯罪者が野放しに それをとくに象徴するのが日本やタイで生じている「援助交際」問題だと国際エクパットの新しい報告書が指摘。……なお4月27日付The Japan Times "Does Comic Relief Hurt Kids?"も参照。
欧州評議会:ヨーロッパ・若者・グローバル化〔イベント〕 詳細はこちら
法律:子どもの教育・婚姻・就労年齢〔刊行物〕 さまざまな分野の法定最低年齢を調査した報告書 At What Age? 第2版をRight to Education Projectが刊行。

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2004.04.28

■本音を吐露した「反日分子」発言

自民党の柏村武昭・参院議員(広島選挙区)が、26日の参院決算委員会で、イラクで人質にされた日本人について「自衛隊のイラク派遣に公然と反対していた人もいるらしい。もし仮にそうだとしたら、同じ日本国民であってもそんな反政府、反日的分子のために数十億円もの血税を用いることは強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない」と述べたそうです。発言撤回の意思もないとのこと(共同通信4月26日配信記事「日本人人質『反日的分子』 参院決算委で柏村武昭議員」)。

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2004.04.27

■イラク:湾岸戦争の子どもたち

*森住卓(写真・文)『イラク・湾岸戦争の子どもたち:劣化ウラン弾は何をもたらしたか』高文研・2002年

本書に収められた数々の写真を見れば、犠牲者報道のイデオロギー性を云々する前にやはり可能なかぎりで現実を伝えなければ・知らなければならないと実感させられます。平野も湾岸戦争後に一度だけイラクに支援物資を届けに行ったことがあり、本書にも出てくるアメリヤ・シェルターも訪れましたが、実態はますますひどくなっているようです。

著者が江川紹子氏とともに出版した『イラクからの報告:戦時下の生活と恐怖』(小学館文庫・2003年)とあわせてどうぞ。劣化ウラン弾についても、漫画版を含めていろいろと本が出ています。

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■「日本の恥」はどっちか

テレビや新聞でも報じられたように、いくつかの海外メディアでは、イラクで人質となって解放された日本人5人へのバッシングが奇異な現象として報道されています(たとえば共同通信4月24日配信記事「『不可解』な日本? 人質への非難に驚く米社会」参照)。

4月22日付ザ・ロサンジェルス・タイムズ(米、以下「LAタイムズ」)は、「イラクから帰還した日本人人質を迎えたのは英雄扱いではなく敵意」(Japanese Hostages Return From Iraq to Hostility, Not Hero Status)との見出しで、jiko sekininという日本語(英訳はpersonal responsibility)も交えながら、政府首脳の対応や一部メディアによるプライバシー侵害の状況を紹介。西欧諸国では解放された人質がメディアの英雄として大歓迎されることが多いのに対し、「日本人人質がジェシカ・リンチ上等兵のような扱いを受けることはなかった」と書いています。ジェシカ・リンチさん救出報道が米政府によるフレームアップであったことは明らかになっていますし、別に彼らを英雄扱いする必要はないのですが。リンチさんも英雄扱いされることへの違和感を表明しているようです(リック・ブラック著/中谷和男訳『私は英雄じゃない ジェシカ・リンチのイラク戦争』阪急コミュニケーションズ・2004年)。

4月23日付ザ・ニューヨーク・タイムズ(米)の見出しは、「イラクでの囚われの身から解放された日本人、帰国してみればさらなる苦しみに」(Freed From Captivity in Iraq, Japanese Return to More Pain)というもの。こちらは「お上」という日本語(英訳は"what is higher")をキーワードに、バッシングの原因は5人が「お上」の言うことを無視したからだという分析を展開しています。

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2004.04.26

■「イラク戦争」検証と展望

*寺島実郎・小杉泰・藤原帰一(編)『「イラク戦争」検証と展望』岩波書店・2003年

イラク戦争の全貌がわかるかと思って買ったのですが、理論的総括が主眼なのでいまいち食い足りず。平野もけっこうインテリなほうだと思いますが、その平野にしてだんだん胸くそ悪くなってくるほどインテリゲンちゃんな本です。『世界』はたまに見るぐらいなのですが、これが「岩波文花」かあと感じ入りました。たぶん「イラク戦争」で検索して別の本を当たってみたほうが、イラク戦争の全体像を知るうえではわかりやすいでしょう。

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■教育基本法改悪反対集会

一昨日(24日)、よみうりホール(東京・有楽町)で開かれた「教育基本法改悪ストップ!4・24中央集会」に行ってきました。平野が代表委員を務める子どもの人権連も実行委員会に名を連ねており、その関係で発言を頼まれていたのです。

リレートークを「しゃべり場」と名づけたり、チャゲアスの「Yah! Yah! Yah!」の替え歌で教育基本法改悪反対を訴えたりするということで、ずいぶん無理して若者ぶってるな、大丈夫かなと不安だったのですが、さすがにザ・ニュースペーパーのプロデューサー、杉浦正士さんの仕切りだけあって、なかなか楽しい雰囲気でホッとしました。本当の若者はしらけるかもしれませんし、平野もあと10歳若かったらもう少しふてくされていたと思いますが(笑)。

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2004.04.25

■あげパン

数日前のことになりますが、Yahoo! Japanトップページの「トピックス」欄に「中学校給食にあげパン」という見出しが出ていてびっくり。

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2004.04.24

■CRINMAIL568号

4月22日付CRINMAIL568号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

スリランカ:解放された子ども兵士に再徴募のおそれの懸念〔ニュース〕 ソース:Coalition to Stop the Use of Child Soldiers
イラク:ユニセフが戦闘における子どもの殺害を非難〔ニュース〕 ソース:ユニセフ リリース全文 なおアムネスティ・インターナショナルのニュースリリースも参照。
教育:世界最大のロビー活動に25万人が参加〔ニュース〕 詳細は教育のためのグローバル・キャンペーン(英文)および「世界中の子どもに教育を」キャンペーン(日本語)のウェブサイト参照。日本では23日~24日にかけて「世界中の子どもに教育を 子ども国会」が開催され、本日(24日)午後2時半~4時半にUNハウス(国連大学)ウ・タント国際会議場(3階)で開催される全体会で「意見書」が採択される予定。
子どもとメディア:子どもと青少年のためのメディアに開催する第4回世界サミットに子どもレポーターが初参加 レポートはこちらから。
子どもの権利:キリスト教と子どもの権利と開発〔報告書〕 Questioning The Basis Of Our Work: Christianity, Children’s Rights and Development (Tearfund.org

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2004.04.23

■国際人権・刑事法概論

*尾崎久仁子(著)『国際人権・刑事法概論』信山社・2004年

かつて外務省人権人道課長も務め、現在は東北大学大学院法学研究科教授の著者による教科書的著作。子どもの売買、子ども買春および子どもポルノグラフィーに関する子どもの権利条約の選択議定書や国際刑事裁判所設置規程(国際刑事裁判所問題日本ネットワークのウェブサイト参照)に表れているように、最近では国際人権法と国際刑事法が接近傾向にあり、それをひとつの本で取り上げた点は目のつけどころがよいと思います。

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■CRINMAIL567号

4月20日付CRINMAIL567号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

スーダン:女性・女子の組織的強姦〔プレスリリース〕 ソース:アムネスティ・インターナショナル リリース全文
子どもの権利:子どもの権利条約の実施のモニタリング・報告へのNGOの参加に関する調査〔情報募集〕 セーブ・ザ・チルドレン・ノルウェーが標記テーマに関する調査を実施中。
子どもとメディア:子どものためのよりよいメディア企画を〔ニュース〕 今週リオデジャネイロで開かれる「子どもと青少年のためのメディアに関する第4回世界サミット」に向けてユニセフのキャロル・ベラミー事務局長がメッセージを発表(4月16日、ユニセフ・プレスリリース)。今週(19~25日)は教育のためのグローバル・キャンペーンがユネスコとともに組織する「ビッグ・ロビー」キャンペーンでも子どもたちが焦点となる(4月16日、ユネスコ)。なお日本での動きについてはオックスファム・ジャパンの「世界中の子どもに教育を」キャンペーンのウェブサイト参照。…… ソース:UNWire
パレスチナ被占領地域:パレスチナの子どもに対する人権侵害の分析(2003年)〔報告書〕DCIパレスチナによる報告書Fragile Childhoodが完成。……
児童虐待:世界児童虐待防止デー〔情報〕 女性世界サミット財団(WWSF)は2003年から11月19日を「世界児童虐待防止デー」とし、490以上の団体とともにさまざまな行事を開催。2004年11月19日には児童虐待防止活動に対する賞も授与する予定。登録フォームはこちら(PDFファイル)。
Global Justice:子どもの生存のための学生キャンペーン全国コーディネーター〔求人〕

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2004.04.22

■スーパードライ寡占を何とかして

いまだにビールはアサヒスーパードライしか置いてない店がよくあります。パーティーの仕出しでも何かというとスーパードライが出てくることが多く、とたんに平野は不機嫌になります。

平野はけっしてグルメではありません。ジュネーブで3週間、朝晩コーンフレークを食べ続けて平気でいられるぐらいです。

だからといって、茶色くて炭酸が入ってて酔っ払えれば何でもいいというわけでもありません。スーパードライはビールらしい味がせず、ヨーロッパでうっかり頼んでしまってしかたなく飲むガス入りミネラルウォーターと同じような味がして、コップで2~3杯も飲むと気分が悪くなってくるのです。

スーパードライはほかのビールと基本的な部分で味が異なるのですから、せめてほかのビールをいくつか置いて選択を保障してもらいたいもの。スーパードライしか置いてない店には基本的に二度と足を運ばないことにしています。

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2004.04.21

■法務省によるサイバー差別

右手で人権を擁護しようとしながら左手で平気で人権侵害をしているのが法務省です。法務省入国管理局が2月16日から運用を開始した「不法滞在外国人」のメール通報制度もそのひとつ。法務省のウェブサイトに設けた情報受付窓口を通じ、不法入国・不法在留の外国人についての情報を広く寄せてもらおうというものです。Information of Illegalsの頭文字をとって通称「I・メール」と呼ぶそうですから、無神経さにも念が入っています(2月13日付法務省入国管理局プレスリリース「不法滞在者半減に向けた入国管理局の取組について」参照)。

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2004.04.20

■人権擁護法案の部分先取り

法務省が定めた新しい人権侵犯事件調査処理規程(PDFファイル)が4月1日から施行されています。旧規程との主な相違については法務省人権擁護局のプレスリリース(3月26日付)参照。

要は、法務省の外局として人権委員会を設置しようとした人権擁護法案要綱も参照)が昨年の衆院解散にともない廃案になってしまったため、現行法の枠内でできるところは先取りしておこうという趣旨。特別事件(一定の重要・困難な事件)として「セクシュアルハラスメント、児童虐待、DV、高齢者虐待、障害者虐待に関するものを新たに加え」た(プレスリリースより)点などはその象徴です。

プレスリリースでははっきり述べられていませんが、インターネット上の名誉毀損やプライバシー侵害への対応を明確に位置づけたのも新しい規程の特徴のひとつ。特別事件のひとつとして「新聞、雑誌その他の出版物、放送、映画、インターネット等による名誉、信用等の毀損又は重大なプライバシー侵害」(下線引用者)が挙げられたほか(規程第22条8号)、(地方)法務局長がとりうる措置として「人権侵犯による被害の救済又は予防について、実効的な対応をすることができる者に対し、必要な措置を執ることを要請すること(要請)」が新たに規程されました(規程第14条1号)。

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2004.04.19

■ふたたび「自己責任」論について

ニュースで報じられたのでご存知のかたも多いと思いますが、米国のパウエル国務長官は4月15日にワシントンDCでTBS・金平茂紀記者のインタビューに応え、「自己責任」論について次のような発言をしています(平野訳、原文は米国務省ウェブサイトのこちらを参照)。

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2004.04.18

■「自己責任」論批判の共同声明

本日(18日)朝、たまたまフジテレビ「報道2001」を見ていたところ、またぞろ「自己責任」論について議論していました。なかなかいいことを言っていたのが、意外なことに榊原英資・慶應義塾大学教授。平沼赳夫・前経済産業相や高村正彦・元外相らが拘束された日本人の行動に渋い顔をするなか、NGOやフリージャーナリストの活動にはきちんと敬意を払わなければならないときちんと指摘していました。

しかし拘束されていた5人を非難する論調は強まるばかりです。小泉首相など、「昼夜24時間態勢でいかに多くの人がとりくんだか。退避勧告を無視して出かけた方によく考えていただきたい」「これだけ多くの政府の人たちが寝食を忘れて努力しているのに、なおかつそういう〔イラクに残りたいという〕ことを言うのか。自覚というものを持ってもらいたい」などと語ったとのこと。

更新日記「イラク邦人人質事件」でも触れましたが、在外邦人の保護のために全力を尽くすのは政府の仕事です。できないことはできないと言う、たとえば救援のために自衛隊が武力行使するのは無理だと明確にしておくことは結構ですが、できるかぎりのことはやってもらわなければいけません。非難するなら、民間人を人質にとるという行為そのものを、ひいてはそういう危険な状況をもたらしている勢力のほうを――大義なき戦争に踏み出したアメリカを筆頭に――非難するべきでしょう。

また、今回の人質解放の大きな要因となった日本の市民への信頼を醸成してきたのは、日本政府などではまったくなく、危険な状況のなかで人道援助にとりくんできたNGOの人々です。室井某とかいう作家は「今回のことでいくらの税金が無駄遣いされたのか」などとコメントしたそうですが、安全確保のためにひきこもってろくに復興支援もできず、かえってイラク国内で反発を煽るばかりの自衛隊を派遣し続けるよりはよっぽどましではありませんか。

このような論調に対し、「『自己責任』論による非政府組織(NGO)、市民団体、ジャーナリスト等の活動への批判に憂慮します」と題する緊急共同声明が準備されています。ちょっと抜粋しておきましょう。

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■安野モヨコ「働きマン」

今年になってから読んだ本を順番に載せていると追いつくのに時間がかかりそうなので、新しく読んだ本・見た本を取り上げつつ、古いのはぼちぼち載せていくことにしました。読んですぐやらないと、寸評を書くのにも時間がかかることですし。古いのを取り上げたときは随時お知らせするつもりです。

で、古いネタで恐縮ですが、講談社刊の週刊マンガ誌『モーニング』で「働きマン」(安野モヨコ)という月イチ連載が始まっています。初掲載は3月25日号(3月11日発売)で、4月22日号(4月8日発売)には第2話が掲載されました。Vol.1「女の働きマン」の主人公は、週刊誌でバリバリ働く女性編集者(28歳)です。

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2004.04.17

■CRINMAIL566号

4月15日付CRINMAIL566号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

スリランカ:LTTEが約150人の子ども兵士を解放〔ニュース〕 ソース:ユニセフ 記事全文
子どもの権利:元児童労働者が世界子どもの権利賞を受賞〔ニュース〕 ソース:バルネス・ヴァルド(子どもたちの世界)
人身取引:国際テール・デゾム連盟が人身取引された子どもの保護の改善を訴え〔ニュース〕 ソース:International Federation Terre des Hommes リリース全文
子どもの権利:子どもの権利・学級・学校運営に関する研修プログラム〔講座〕 詳細はこちら
ミレニアム開発目標:すべての若者プロジェクトが国連ミレニアム開発目標へのとりくみを〔情報募集〕 詳細はGlobal Youth Action Networkのウェブサイト参照。
国際エクパット:中東・北アフリカ地域コーディネーター〔求人〕

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2004.04.16

■奥村徹弁護士のウェブログ

児童買春・児童ポルノ法問題でいつも貴重な情報を送ってくれる奥村徹弁護士(大阪弁護士会)がウェブログを始められたそうなのでご紹介。判例集未掲載の判例なども豊富に収録されているようです。弁護士奥村徹(大阪弁護士会)のサイトとあわせてご参照を。

弁護士奥村徹「独自の見解」

それにしても、「はてな」が「はてなダイアリー」や「はてなアンテナ」といったユニークなサービスを早くから提供していることは評価するのですが、キーワードがいちいちリンクされてしまうのは読みにくくてしょうがないですね。

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2004.04.15

■政府は国民を守ってくれるか?~沖縄で考える

イラクで武装勢力に拘束されていた日本人3人が、15日、無事に解放されました。最悪の結果に至らなかったことを心から喜びたいと思います。

今回の解放は、政府が毅然として自衛隊撤退の要求を拒否した成果だという声もあります。しかし、はたしてそうでしょうか。4月16日付沖縄タイムズの社説は、今回の武装グループの行為に対してイラク国内でも批判の声が強かったこと、そして人質とされた3人の活動が評価されていたことを解放の理由として挙げています。日本でイラク救援にとりくんできたさまざまなNGOの間でも、ほぼ共有されている論調です。「そこ〔人質解放〕に、国家ではなく、個人の活動への尊重があったことの意味を考えたい」という沖縄タイムス社説の結語は、今後の復興支援のあり方を考えるうえで重要な意味を持ちます。

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2004.04.14

■CRINMAIL565号

4月13日付CRINMAIL565号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

アンゴラ:子どもの権利に新たな課題――武力紛争から人身売買・HIV/AIDSへ〔プレスリリース〕 ソース:IRIN 記事全文
子どもと自閉症:「自閉症に対処できる社会は他のすべての障害に対処できる」〔プレスリリース〕 欧州評議会が自閉症児の教育と統合に関する専門家委員会を設置。…… ソース:欧州評議会
少年司法:子どもの権利上級修士講座第6モジュール〔イベント〕 詳細はこちら
周縁化された子ども:世界中で見過ごされてきた子どもたちの声〔イベント〕 ユネスコ主催の写真展覧会。詳細はこちら
子どもとメディア:「促進か保護か? メディア・リテラシーとメディア規制に関する視点」〔刊行物〕 International Clearinghouse on Children, Youth and Media2003年版の年報を刊行。

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2004.04.13

■東京都教育ビジョン

東京都「子どもの権利擁護委員会」廃止問題について、山田あきこさんというかたから「まさか日の丸君が代の強制、教育基本法案改悪が目的で子どもの権利条約そのものを削ってるのではないかと疑問に感じざるを得ません」という怒りのコメントをいただきました。

この問題については東京・生活者ネットワーク(会派名・都議会生活者ネットワーク)の都議会議員が早くから問題を指摘し、都議会第16回定例会でも積極的に取り上げてきました。具体的問題点については執印まち子「都は『子どもの権利擁護委員会』存続を!~世界の流れに逆行するな!~」を、質疑の簡潔なまとめはやはり執印まち子議員のウェブサイトを参照(4月11日・15日付活動報告)。東京・東京第一・東京第二の3弁護士会、東京シューレ、子どもの権利条例東京市民フォーラムなども存続を求める要望書を提出しています。

都の予算は3月30日の都議会定例会で確定し、委員会組織は廃止されて「子どもの権利擁護専門相談事業」として再編されることになりました。とりあえず専門委員が合議するしくみは残され、児童福祉審議会の下部機関ともされず、ある程度の独立性は維持されるようです。今後とも動向を注視し、より安定・充実した制度にするためのとりくみを進めていくことが求められます。

とはいえ、東京都が「子どもの権利条約そのものを削ってる」方向にあることは間違いありません。東京都の諸施策で条約がまったく考慮にいれられていないこと、むしろそれに逆行する動きが強化されていることは、ここでも何度か取り上げてきました(文末に関連記事を掲げておきます)。

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2004.04.12

■イラク邦人人質事件

イラクで日本人3人が人質にとられた事件はいまだ解決の見通しが立っていません。

アムネスティ・インターナショナルのニュースリリースパレスチナ子どものキャンペーンの声明文反差別国際運動日本委員会の声明などでも指摘されているように、まず非難されなければならないのは、国際人道法に違反して3人を人質にとった武装グループの行為であることは確かです。自衛隊の撤退は必要だと平野も考えますが、だからといって、民間人を人質にとって要求をつきつけるという行為を正当化することはできません。

そのことを前提にしつつも、この事件をめぐる日本政府の対応や一部世論の論調のひどさにはやはり目に余るものがあります。子どもたちは、昨年の10大ニュースの1位に、おとなたちが選んだ「阪神優勝」ではなく「イラク戦争」を挙げました(更新日記「子どもが選んだ10大ニュース」参照)。このように世界を真剣に注視している子どもたちの多くは、いま、この国に対して深く静かに絶望しているのではないかと想像します。子どもたちの絶望感を少しでも払拭するためにも、最悪の結果を回避するための努力をひきつづき行なうと同時に、ひとりでも多くのおとながこの間の対応や論調に怒りを表明しておかなければなりません。

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2004.04.11

■CRINMAIL564号

4月8日付CRINMAIL564号は国連人権委員会特集です。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

国連人権委員会:ひきつづき子どもの権利について一般討議〔ニュース〕 ソース:OHCHR プレスリリース全文 その他国連人権委員会における議論について詳しくはCRINの関連ページおよび子どもの権利コーカスのウェブサイト参照。
暴力:国連人権委員会における子どもの権利関係の中心テーマは子どもへの暴力〔ニュース〕 子どもへの暴力に関する国連事務総長を担当するパウロ・セルジオ・ピネイロ氏(ブラジル)が研究の構想について国連人権委員会に説明、とくに研究への子ども参加を強調。……国連事務総長研究の進展報告はCRINの関連ページを、その他詳しくは子どもの権利条約のためのNGOグループ・子どもと暴力に関するサブグループのページを参照(メールニュースの購読も可)。セーブ・ザ・チルドレン作成の子ども参加ツールキットSo You Want to Consult with Children?およびSo You Want to Involve Children in Research?も参照(いずれもPDFファイル)。
少年司法:OMCT(世界拷問反対機構)が国連人権委員会で懸念を表明〔ニュース〕 子どもの権利に関するOMCTの活動についてはこちらを参照。拷問等に関する特別報告者テオ・バン・ボーベン氏による関連の報告書もCRINの関連ページから入手可能。
搾取:子どもの売買・子ども買春・子どもポルノグラフィーに関する特別報告者の報告書 ホアン・ミゲル・ペティート特別報告者の報告書(英語、ワードファイル)参照。フランスおよびブラジルの現地訪問報告書など関連の報告書もCRINの関連ページから入手可能。

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2004.04.10

■CRINMAIL563号

4月6日付CRINMAIL563号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

ルワンダ:ジェノサイドから10年〔プレスリリース〕 ソース:ユニセフ リリース全文 その他の記事:BBC The Guardian
子どもへの投資:貧困・紛争から子どもたちを救うための勧告〔ニュース〕 ソース:ナガミネ・ヨシミ(読売新聞) 詳細はインターアクション・カウンシル(OBサミット)のウェブサイト参照。
グアテマラ:女子数百人の人身取引が判明〔プレスリリース〕 ソース:Casa Alianza 報告全文
ケニア:憲法草案の採択で子どもの権利に画期〔プレスリリース〕 3月15日に憲法会議に提出された憲法草案は、権利章典第40条で子どもの権利について規定。子どもの権利条約の主要な規定を編入し、政府に実施責任を課すもの。……ソース:子どもの地位向上のためのケニア連合
レバノン:子どもの体罰禁止を実施するさいの公的行政機関の役割〔報告書〕 詳細はセーブ・ザ・チルドレン・スウェーデン中東地域支部のウェブサイトまたはこちらを参照。
ケアの向上? ラカイ(ウガンダ)における孤児等を対象とした10年間の活動の検証〔刊行物〕 詳細はセーブ・ザ・チルドレン英国のウェブサイト参照。

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2004.04.09

■「最近読んだ本」ウェブログ化

「最近読んだ本」を「平野裕二の『最近読んだ本』」としてウェブログ化することにしました。詳しくはこちらをご覧ください。やっぱりウェブログというのはなかなか便利です。

煩雑になりますので、「最近読んだ本」の更新はここではいちいち告知しません。ニュースリーダーやアグリゲーターと呼ばれるウェブログ購読専用ツールがいろいろあるようですので、試してみてください。更新日記の「書籍・雑誌」および「平野裕二の仕事」関連の記事も、今後は基本的にそちらに移します(過去の記事もそのうち移行する予定)。よろしくお願いします。

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2004.04.08

■子ども参加実践への助成

告知が遅れましたが、平野が代表委員のひとりを務める子どもの人権連で、第5回「子どもの権利条約具体化のための実践」助成事業を募集しています。条約にもとづいて子どもの権利を実現しようとするさまざまなとりくみに対し、子ども自身が何らかの形で関わっていることを条件として、1件10万円を上限として助成しようというもの。応募締切は5月5日です。子どもの人権連のウェブサイトに募集要項が載っていますので、そちらをご参照のうえ、どしどしご応募ください。

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2004.04.07

■子どもの権利条約と「愛情」

更新日記「愛情があれば権利はいらない?」に大河原さんからコメントをいただきました。そこで触れられているフィリピン共和国憲法については、「フィリピン共和国法」というサイトに日英対訳が出ています。全文を一気に見ることができないのでブラウザの文字検索機能も使えず、「愛」という言葉がどこに使われているか、まだ確認していませんが。

子どもの権利条約でも1か所だけ「愛情」という言葉が用いられています。前文第7パラグラフです。

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2004.04.06

■愛情があれば権利はいらない?

平野のまわりでも「児童の権利条約」批准10周年記念シンポジウムの話がときどき出ますが、話題の焦点はなんといっても、あるパネリストの「愛情があれば本来は『権利』なんかいらない」 発言。もちろん、子どもの権利条約の実施のあり方を考えるシンポジウムでなんであんな発言が出てくるんだろうという疑問から、です。

発言の趣旨は以下のとおり。――権利という「力」がなくても、子どもが声を出したりしなくても、すばらしい愛情があれば子どもはすくすくと育つはずで、そういうおとなの愛情がなくなったのがそもそもの問題である。家庭でも権利義務の関係で子育てをしているわけではなく、権利は最後の最後の手段でなければならない。おとな社会が子どもの成長発達をつぶしているから権利が必要になるのであって、その場合の権利というのは、自立的主体として成長発達するプロセスを保障する、子ども期特有の権利である。子どもが「こんなぼくを抱えてくれてありがとう」「わがままを言ってごめんなさい」と言う力を持ってきちんとしたおとなになっていくためには、子どもをありのままに認める無償の愛がなければならない。そういう人間関係を通して愛される権利を保障したのが、条約12条(意見表明権)である。国連・子どもの権利委員会の勧告にはぜんぶこれが盛りこまれている。……

「ごめんで済めば警察はいらない」という言葉は「ごめんでは済まないから警察が必要だ」という意味で反語的に用いられるわけですが、「愛情があれば『権利』なんかいらない」という発言はそのままの意味のようです。「ごめんで済めば警察はいらない」のほうがまだ現実味があり、実際、警察はなくならないにせよ、裁判ではないインフォーマルな手続で問題解決を図ろうとするとりくみも国際的には広がりつつあります。しかし「愛情があれば『権利』なんかいらない」となると、そういうわけにはいきません。

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2004.04.05

■CRINMAIL562号

4月1日付CRINMAIL562号は国連人権委員会特集です。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

子どもの権利:子どもの権利は欧州連合の優先課題〔ニュース〕 国連人権委員会高級レベル会合(High Level Segment)でアイルランドやドイツの外相が子どもの権利に言及。EU(欧州連合)を代表して演説したアイルランド外相はとくに子どもと武力紛争の問題に触れ、子どもと武力紛争に関するEUガイドライン(PDFファイル、2003年12月8日)の実施を強調した(演説全文、PDFファイル)。……ソース:国連人権委員会サブグループ(子どもの権利条約のためのNGOグループ) High Segmentについてより詳しくは子どもの権利コーカスの情報ノート1号を参照。
教育:教育への権利に関する特別報告官〔報告書〕 カタリーナ・トマチェフスキー特別報告官が世界的な「教育赤字」を非難。……ソース:UNHCR 年次報告 その他の報告書 Right to Education Project
健康:健康への権利に関する特別報告官〔報告書〕 ポール・ハント特別報告官がセクシュアル・ヘルスとリプロダクティブ・ヘルスにいっそうの注意を向けるよう呼びかけ。米国、パキスタン、エジプトおよびサウジアラビアの代表は「性的指向の問題は特別報告官の権限を越える」と述べたが、カナダ代表は特別報告官がこの問題を取り上げることを支持。……詳細はこちら
子どもの人権コーカス:国連人権委員会サブグループの文書と報告書〔報告書〕 購読登録をすればメールで最新情報が送られてくるほか、過去の記事(Archives)も閲覧可能。その他詳しくはCRIN内の国連人権委員会サブグループのページまで。
CRIN:国連人権委員会第60会期の情報〔ウェブサイト〕 こちらを参照。

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2004.04.04

■CRINMAIL561号

3月30日付CRINMAIL561号より。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

教育:豊かな国々が「教育でみじめな成績」〔ニュース〕 「万人のための教育ファストトラック・イニシアチブ」に豊かな国々が資金を出さないと世界銀行報告書が指摘。 ソース:Financial Times
中欧・東欧:性的搾取と人身取引から保護されない子どもたち〔プレスリリース〕 ソース:ECPAT
ソマリア:全国予防接種プログラム始まる〔プレスリリース〕 ソース:IRIN 記事全文
中東:イスラエルの「壁」が子どもの権利の障壁に〔プレスリリース〕 ソース:セーブ・ザ・チルドレン(英国・スウェーデン) 報告書(Living Behind Barriers: Palestinian Children Speak Out)
子どもの権利:民主主義の10年――南アフリカの子ども法・家族法の将来〔イベント〕 詳細はこちら
チャイルドウォッチ・インターナショナル研究ネットワーク〔求人〕 詳細はこちら

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2004.04.03

■CRINMAIL560号

3月25日付CRINMAIL号560号はイベント特集です。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

カナダ:子どもと武力紛争〔会議〕
ドイツ:働く子どもに関する第2回世界会議〔会議〕 主催団体のProNATsは、スペイン語で「働く子どもと若者」を意味するNATs(Ninos y Adolescentes Trabajadores)を支持する(pro-)という名称どおり、ラテンアメリカの働く子ども団体と関係が強いようで、ウェブサイトもなかなかおもしろそうです。英語のページを開くといきなり「禁止にしゃかりきになるよりも子どものエンパワーメントを(Empowerment of children´s rights instead of enforcing prohibition)」というスローガンが出てきて共感。
ブラジル:子どもと青少年向けメディアに関する第4回世界サミット〔イベント〕
カナダ:新しい地平を開く――国際アース・プロジェクト・シンポ〔会議〕 DanceArts Vancouverのウェブサイトはかっこいいなあ……。
ロシア:子どもの権利に関するピアエデュケーション〔講座〕 詳細はこちら
イタリア:児童労働に関する子ども世界会議〔会議〕 日本からも子ども代表が参加するようです。
英国:英国の社会的排除に挑戦する――子ども・若者の参加の実践〔会議〕
フランス:HIVと新たに浮上しつつある感染症に関する国際シンポ〔会議〕
国連:国際アフリカの子どもデー〔イベント〕 6月16日。詳細はこちら

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2004.04.02

■世界子供白書2004

前にもお伝えしたとおり、ユニセフ『世界子供白書』2004年版の特集テーマは女子教育(女子・教育・開発)です。その日本語版(平野裕二・(財)日本ユニセフ協会訳)が刊行されました。人権に基づくアプローチについての国連関係機関の「共通理解声明」など、国連・子どもの権利委員会から勧告された「権利基盤型アプローチ」を理解する手がかりも収録されています(付録B、91頁以下)。

白書の概要はユニセフのプレスリリースを参照。また、『月刊子ども論』2004年3月号(クレヨンハウス)でも白書のエッセンスを特集しています。

白書をご希望のかたは(財)日本ユニセフ協会まで(インターネットでのご請求は「資料請求はこちら」より)。1部までは無料で送ってくれます。

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2004.04.01

■子ども向け人権絵本

ポプラ社から、平野も参加した小学校高学年~中学生向けの絵本シリーズ「わたしの人権 みんなの人権」が出ました。「自分と人とをたいせつにする」ための「新しい人権の本」がコンセプト。昨日(3月31日)はその出版記念の打上げでした。全6巻のタイトル・編著者は以下のとおりです。

わたしの人権 みんなの人権(監修・荒牧重人、2004年)
1.“自分をたいせつに”からはじめよう(佐々木光明)
2.いじめ、暴力、虐待から自分を守る(坪井節子)
3.意見をいって自分もまわりも変わる(喜多明人)
4.いろいろな人の人権を考える(石井小夜子)
5.立ちあがる世界の子どもたち(甲斐田万智子)
6.情報を得ること伝えること(野村武司・平野裕二)

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■子ども向け人権絵本

記事の内容は「最近読んだ本」のほうに移しました。お手数ですがこちらを参照してください。

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