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2004.05.15

■民主党マニフェスト見直しへの意見

民主党が市民がつくる政策調査会とともにマニフェスト見直しのための課題別意見交換会を進めているので、子どもの権利条例東京市民フォーラムの運営委員のひとりとして、昨日(14日)意見を述べてきました。ちょうど新代表選出でゴタゴタしていたときですので議員の参加はあまりありませんでしたが、とりあえずメモを出してきましたので活かしてもらえればと思います。以下、メモの本文。

(民主党マニフェスト見直しに関する意見交換会メモ)
1.国連子ども特別総会・国別行動計画「子どもにふさわしい日本」の策定

国連子ども特別総会(2002年5月)成果文書「子どもにふさわしい世界」にもとづき、(できれば)2003年末までに策定することとされた国別行動計画を策定する。その基本的視点については別紙参照(平野裕二「『子ども参加』中心に進む各国の子ども施策」子どもの権利条約ネットワーク・ニュースレター67号、とりあえずこちらを参照)。今年4月にはカナダが先進工業国としては最初に国別行動計画を策定している。

2.子どもに関する法律の総合的見直し

国連・子どもの権利委員会による勧告(今年1月)パラ11にもとづき、子どもに関わるさまざまな法律を総合的に見直して子どもの権利条約および関連の国際文書の規定・原則が充分に反映されるようにする。

3.子どもを「目に見える」存在にするためのしくみづくり

子どもの権利がないがしろにされず、充分かつ総合的に保障されるようにするため、総合的な政策調整機関(最低でも内閣府の局レベル)および子どもオンブズパーソン(または国内人権機関の子ども担当部局)を設置する。

4.子どもたちとともに社会をつくっていくためのとりくみ

子どもの権利条約および「子どもにふさわしい世界」にもとづき、国・自治体・子ども関連施設レベルで子どもの意見表明・参加を促進するための立法措置をとる。国会においても、しかるべき代表選考過程とフォローアップをともなった「子ども国会」を毎年開催する。

5.差別防止・人権・シティズンシップのための教育

子どもが差別や人権侵害(犯罪を含む)に走らず、自他の人権を充分に尊重し、社会で主体的・建設的な役割を果たしていけるようにするための教育を促進する。そのためにNGO/NPOとの連携を強化する。

6.子どもと親の安全・健康・エンパワーメントを支える環境づくり

虐待・体罰・犯罪などの暴力、子ども買春・子どもポルノなどの性的搾取、HIV/AIDSを含む性感染症、精神的健康の悪化などのさまざまな被害から子どもを保護するため、子どもおよび親のエンパワーメントを基調とした施策をさらに進める。

〔付記〕子どもの非行・犯罪防止も重要なアジェンダのひとつではあるが、そのためには、上記のような施策を通じて子どもの権利を尊重すること、子どもをパートナーとして扱うことがむしろ効果的である。そのことは少年非行の防止のための国連指針(リャド・ガイドライン、1990年)でも宣言されている。

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