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2004.05.04

■子ほめ条例は考え直せば?

いくつかの自治体で制定されている「子ほめ条例」が市町村合併で危機に瀕しているようです(4月23日付西日本新聞「子ほめ条例 消滅の危機 九州・山口の5町村 吸収合併後の継続協議難航」)。

「児童生徒表彰条例」などの名称で制定されることの多い「子ほめ条例」は、地域のすべての子どもにいいところを見つけ、義務教育期間中に必ず一度は表彰しようというもの。現在次の14自治体で定められているそうです(2004年2月27日付朝日新聞「『子ほめ条例』少子化の町村で広がる 一人ひとりを表彰」より)。

秋田県 飯田川町・雄和町/新潟県 相川町/栃木県 南那須町・大田原市国分寺町/和歌山県 上富田町/岡山県 鏡野町/島根県 江津市/山口県 錦町/大分県 朝地町・前津江村/鹿児島県 東町・志布志町

体罰容認の保護者が7割を超える現状(朝日新聞5月1日付be on Saturday「子どもをしかる 冷静になりたいけど」)を見れば「子ほめ条例」を作りたくなる気持ちもわからないではありませんが、けっきょくおとなから見た「いい子」を作ろうとしている点ではジャッジメンタル(一方的な評価・判断の押しつけ)な行為にほかなりません。いいところも悪いところも含めて子どもを丸ごと受けとめようとする姿勢とはかけ離れています。ウェブログでも「安易な子ほめ運動には参加したくない」「傲慢な子ほめ条例」として子ほめ条例を批判する記事がありました。

これに対し、最近いくつかの自治体で作られている「子どもの権利条例」ではいずれも子どもの「ありのまま」を大切にしようとしている点が特徴です。川崎市(神奈川県)では「ありのままの自分で入る権利」(第11条)を、小杉町(富山県)では「自分らしく生きる権利」(第7条)が保障されており、多治見市(岐阜県)では「ゆっくり自分をつくっていくこと」(前文)が認められています。

「子ほめ条例」が消滅の危機にあるなら、いっそ合併後に「子どもの権利条例」を制定するよう活動してみてはいかがでしょうか。

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コメント

トラックバックありがとうございます。

なるほど。子ほめ条例自体は問題はあるかもしれないが、教育に関する形の違うなにかを定めるという考えは私も賛成です。

ただ、自然・あるがままという考えも簡単ではありませんね。エミールに通じるのかもしれませんが。また考えて見ます。

投稿: ogihara | 2004.05.10 04:13

最近、子ほめ条例のことを知りました。
目下、興味を持っています。
このように条例に定めて、特化することの是非はあると思います。
しかし、子どもはほめられて伸びるものです。
そのほめ方に、ほめる人の心が入っていなければなりません。
叱る場合もそうです。
自分の過去を振り返って見て、ほめる人、叱る人の心が伝わったときにのみ、素直になれたように思います。
心のこもったほめ方は、子供の能力を引き出すと思います。
我が子が小学校のころに、PTA(親父と教師)の懇親会をしました。
テーマは、「子ほめ」。
悪口・グチは、一切言わない。
普段、欠点だと思っていることも、見方を変えてほめてみる。
ということではじめました。
最初は、良いところなんてほとんど無いといっていた親父も、
他の親父の意見に、見方を変えて見ることができるようになり、
改めて我が子を見直す機会となりました。
話はそれてしまいましたが、
大人が子供を見る目に深い愛情があるか無いかで、
内容・是非は決まってしまいます。
ほめることも、叱ることも。
形の問題ではないと思います。

投稿: aochan | 2004.08.24 08:40

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「子ほめ条例は考え直せば?」という記事について、ogiharaさんから「自然・あ [続きを読む]

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