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2004.06.07

■フリースクール白書

*(特活)フリースクール全国ネットワーク(編)『フリースクール白書:日本のフリースクールの現状と未来への提言』(特活)フリースクール全国ネットワーク・2004年

フリースクール、フリースペース、オルタナティブスクール、子どもの居場所など120団体を対象とした全国調査と、その結果にもとづく提言。団体そのものの調査以外に、子ども、保護者およびスタッフを対象とした調査も行なわれていて参考になります。編集・発行元ウェブサイトの書籍コーナーから注文可能。

フリースクールに入った子どもの9割以上がその経験を肯定的に評価しているなど、これらの活動が公教育に代わる有効なオルタナティブを提示していることは確かですが、やはり悩みは施設や財政。「フリースクール側は、フリースクールの教育の公共性を明確な形で社会に示していくために、より一層努力を積み重ねていくことが必要である。また、行政をはじめとする社会は、フリースクールについての認識を深め、制度を整備していく必要がある」という提言(7頁)を、そろそろ真剣に考えるべき時期でしょう。

同時に、単に公教育の外にあるフリースクールを支援するというだけではなく、その運営のあり方から学びつつ公教育そのもののあり方を考え直していくことも重要です。たとえば子ども参加について見てみると、人事・財政・運営に関わる意思決定に子ども・若者が参加している団体こそ1割程度に留まっていますが、生活ルール、イベント・行事、子どものプログラムについては7~8割の団体で子ども・若者が参加しているという印象的な数字が出ています。「フリースクールの教育内容は、子ども参画型の学び・多様な教育内容の先進的な実践として注目を集めており、国内外の教員等教育関係者の見学、大学生・社会人の実習の受け入れを行ってきている」(5頁)と白書も述べていますが、このようなアプローチは国連・子どもの権利委員会の勧告(パラ50)を実践していくうえでも参考になるはず。

なお、アメリカのオルタナティブ教育については Koetzsch, Ronald E, The Parents' Guide to Alternatives in Education, Shambhala, Boston & London, 1997 という本も出ています。まだ読んでいませんし、情報はちょっと古くなっているかもしれませんが、さまざまな教育思想にもとづく22種類のオルタナティブ教育形態が挙げられていておもしろそうです。

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