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2004.06.26

■法務省・婚外子続柄表記意見募集

なくそう戸籍と婚外子差別・交流会(以下「交流会」)のウェブサイトでも呼びかけられていますが、法務省が戸籍における婚外子の続柄表記について意見募集を行なっています(7月9日まで)。今年3月2日の東京地裁判決で、婚内子(嫡出子)について「長男・長女」(二男・二女……)、婚外子(非嫡出子)について「男・女」と異なる記載方法を用いるのはプライバシー侵害であると言い渡されたのを受けたものです。

法務省は、婚内子と同様に婚外子も「長男・長女」(二男・二女……)と記載する方法を提案しています。しかし交流会の通信「VOICE」146号(2004年7月号)によると、全国の市町村への照会では「男・女」ないし「子(男)・子(女)」に統一してほしいという声が多数を占めたとのこと。

確かに「長男・長女」方式はきょうだい間の序列で家督相続などのもろもろが決められた「家」制度の名残で、これを維持する合理的根拠はありません。ほぼ同時に生まれた双子のきょうだいをむりやり「兄・弟」「姉・妹」に分けるという不自然な慣行も、続柄記載が「男・女」ないし「子(男)・子(女)」になれば少なくなるでしょう。

しかし法務省は、交流会との交渉の場でもあくまで「長男・長女」方式に固執している模様。これまで婚外子の続柄を「男・女」と記載してきたにも関わらず「『男・女』は性別であって続柄ではない」と言い張ったり、「自分が親になったとき、自分の戸籍の父母との続柄が『子』ではおかしいでしょう。親になったのに『子』ですよ、『子』、変ですよね?」と意味のわからない理屈を持ち出したり(いくつになっても親子は親子)、「VOICE」を読んでいると呆れるのを通り越して思わず吹き出してしまうほどです。

法務省がこれほど「長男・長女」にこだわる理由がさっぱりわかりませんが、ともかく多くの意見を寄せることで頑なな姿勢を変えることができればと思います。なお、法務省のウェブサイトはなかなか開かないことがしょっちゅうありますので、その場合はキャッシュ(検索エンジンGoogleが保存したページ)で意見募集および別紙をチェックしてください。

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法務省は申し出による差別記載の訂正しか行わないというのみならず、訂正の範囲は現行戸籍のみで除籍簿等は含まないという。
しかし戸籍は死亡・結婚による転籍などで現行戸籍から抹消されても、除籍簿というかたちでその戸籍に記載されている人が全員抹消・死亡しても80年間保存される。
金融機関は相続などにともなう銀行口座の書き換えなどのために故人の除籍簿を要求します。
裁判の原告も意見陳述の中で
「この婚外子であるという差別の烙印は、その子どもの出生から死亡まで、いやそればかりではなく、死んでからもなお、この戸籍が除籍となり八〇年の保存期限が過ぎるまで、ついてまわるのです。」
と、述べています。

法務省はパブリックコメントで「行政の配慮」などと言っているが、判決において法務省の法に基づかない差別記載によって社会的差別が助長されたと指摘されたことには一言もふれていません。
判決は、「非嫡出子は、(中略)就学、就職及び結婚等の社会関係において今なお看過し難い不利益な取扱いを受けているところ、社会生活においては、多くの場面において戸籍の謄本の提出が求められることがあり、その戸籍の記載によって非嫡出子であることが判明し、差別等が助長されることが認められる。」と述べています。

また、法務省は戸籍のコンピューター化をはかった時の国会答弁(129 - 参議院 - 法務委員会 - 3号 平成06年06月20日)で、
法務省民事局長 濱崎恭生が
「例えば、夫婦別姓の問題あるいは嫡出子、非嫡出子の区分の問題、こういったものは必然的にあるいは間接的に戸籍の記載方法に影響を与えてくるわけでございますけれども、今回のコンピューター化のための法案というのは、……中略……戸籍の記載方法を変えるということであれば、これはシステムに修正を加えるということで適宜対応できるわけです。その問題だけではなくて戸籍のあり方については、それは時代の要請に応じて記載方法を修正していかなきゃならないものがそのほかにも将来ともあろうと思います。」と国会で答弁しています。
少なくともコンピューター化した地方自治体では「システムに修正をくわえる」ことで対応できるということになる。

なお、非嫡出子の相続差別をおこなっている国は現在日本・フィリピン・トルコの三カ国です。欧米先進国は嫡出子・非嫡出子という概念自体を廃止しています。

①婚外子の続柄差別記載は全員を男・女にすることで解消しろ。現行戸籍だけでなく除籍簿等の差別記載も職権で差別記載を撤廃しろ。

②被害者に申し出させるなど本末転倒だ。法務省は婚外子に対する長年のプライバシー侵害=人権侵害に謝罪しろ。

③戸籍法の勝手な読み替えは脱法行為だ。婚外子にのみ「実母との続柄」と読み替えることは新たな婚外子差別だ。

④法務省はみんなの意見を尊重しろ。

住所(市区町村までで結構です。),氏名,年齢,性別,職業を記入の上(差し支えがあれば,一部の記載を省略しても構いません。),電子メール,郵送又はFAXにより意見募集期間の最終日必着で送付してください。

宛先: 法務省民事局民事第一課
     郵送:〒100-8977 
          
        東京都千代田区霞が関1-1-1
     
     FAX:03-3592-7961 
     
     電子メール:minji45@moj.go.jp


投稿: アクエリアス | 2004.06.30 09:22

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