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2004.07.23

■CRINMAIL593号

7月20日付CRINMAIL593号は国連・子どもの権利委員会の委員選挙に関する特別号です。以下、その要約。過去の記事(Archives)および購読登録はこちらから。

委員会を構成する18人のうち、アル-シェディ(サウジアラビア)、アル-ターニ(カタール)、アルーフ(ケニア)、チュティクル(タイ)、シッタレラ(イタリア)、リー(韓国)、サーデンバーグ(ブラジル)、スミス(ノルウェー)、ブコビッチ-サコビッチ(セルビアモンテネグロ)の各委員の任期は2005年2月28日で終了する(国連・子どもの権利委員会の概要および現在の構成はメインサイトを参照)。

これにともない、2005年2月にニューヨークの国連本部で開催される子どもの権利条約締約国会議で9人の委員の選挙が行なわれる。2004年9月には、国連人権高等弁務官事務所から締約国に対し、委員候補の指名を求める書簡が送付される予定。

各締約国は、自国民のなかからひとりの者を候補に指名することができる(条約第43条3項)。条約では「徳望が高く、かつこの条約が対象とする分野において能力を認められた」者という基準しか設けられていないが(同2項)、次のような点を考慮することが望ましい。
-人権、とくに子どもの権利の分野における専門性を有していることがだれの目にも明らかであること。国連機構について理解していればなお有益。
-独立・公正であること。したがって政府高級官僚はできるだけ指名すべきではない。
-委員会の職務に充分な時間を割けること。会期前作業部会を含む4週間の会期に年3回出席することが求められるほか、資料の検討その他に相当の時間を割かなければならない。
-多様な職業的背景を持った候補者が指名されるようにすること。
-NGOでの活動経験があれば言うことなし。
-文化的違いに関する意識と感受性を有していること。
-委員会の作業言語である英語・フランス語・スペイン語のいずれかひとつに堪能であること。フランス語・スペイン語を使用する者も、基礎的な英語力はあったほうがよい。
-委員の出身国の地理的配分は、現在、アフリカ5名(うち3名はアフリカ北部)、西欧4名、アジア4名(うち2名は湾岸地域)、ラテンアメリカ4名(うち1名はカリブ海諸国)、東欧1名となっている。改選の対象とならないのは、アフリカ4名(うち3名はアフリカ北部)、ラテンアメリカ3名(うち1名はカリブ海諸国)、西欧2名である。したがって、ひきつづきアジアおよび東欧の候補者が新規選出または再選されるようにすること、西欧から少なくとももう1名選出されるようにすることが望ましい。
-委員の選出にあたっては地政学的考慮が強く働き、選出されるかどうかは候補者の専門性よりも締約国によるロビイングの成否によるところが大きいという点にも注意が必要である。

NGOも、締約国政府がよい候補者を指名するよう働きかけることで、一定の役割を果たすことができる。次のようなとりくみが奨励されるところである。
-基準を満たした候補者を見つけ出すこと。
-候補者となりうる人に接触し、指名を受入れるよう働きかけること。委員になれば、日当・交通費・宿泊費が国連によって支給される以外は何の報酬もなく、年に12週間仕事を休んでジュネーブに行かなければならないことに注意が必要である。
-NGOが見つけ出した候補者の指名について政府関係者の支持を得ること。
-外務省に書簡を送り、なぜその候補者を指名すべきかについて説得力のある説明を行なうこと。
-ユニセフに対しては政府幹部も聞く耳を持つことが多いので、ユニセフとも緊密に協力すること。
-選挙は政府のロビイングがものを言う政治的プロセスなので、候補者の指名について政府の強力な支持を得ておけるようにすること。

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