■参院選マニフェスト:全体評価
いずれにしても、国連・子どもの権利委員会から勧告された「権利基盤型アプローチ」の浸透にはまだまだほど遠いというのが現状。子ども参加について触れているのは共産党と社民党のみで、民主党にはこの点もっとがんばってほしいと思います。人権教育についても同様。民主党への提言(更新日記「民主党マニフェスト見直しへの意見」参照)でも触れましたが、人権意識やシティズンシップ(市民性)の涵養は都市型政党である民主党にとって生命線です。
また、権利基盤型アプローチの重要な要件のひとつに、権利の普遍性の承認、言い換えれば差別の禁止の原則があります。この点、かなり幅広く目配りしている社民党は例外として、差別や権利侵害を受けやすい立場に置かれた子どもたちへの関心が総じて薄いのも気になるところ。とくに外国人や中国帰国者をはじめとするマイノリティの子どもについては充分な施策が打ち出されておらず、それどころか、自民党や公明党は「不法滞在外国人」の半減を旗印に差別や偏見を煽ろうとしています。児童福祉施設等の施設に措置された子どもについても、公明党が施設退所者の自立支援に触れているのが目につくぐらいでした。
外国人の子どもにしても施設措置された子どもにしても、確かにその親から票を獲得することは期待できません。だからといって無視・軽視するというのでは、子どもたちのためにがんばっていますと胸を張ることはできないでしょう。こうした子どもたちがアジェンダ(政策課題)から排除されないようにするためにも、子どもオンブズパーソンの設置をやはり検討してもらいたいものです。
なお、若者たちの政策メディア「seiron」のウェブサイトには「参議院選挙テーマ別マニフェスト比較」が掲載されていますのでご参考までに。また、Rightsでは7月11日まで「未成年『模擬』参議院選挙2004」を開催しています。未成年ならウェブ上でも投票可能ので、該当するかたは意思表明を。
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