■子どもの権利条約28条(教育についての権利)
平野の訳書が出版されたので、久しぶりに更新です。
*ミーク・ベルハイド(著)/平野裕二(訳)/国際人権法政策研究所(編)『註釈・子どもの権利条約28条:教育についての権利』現代人文社・2007年(原著2006年)
Martinus Nijhoff Publishers から出ている「子どもの権利条約コンメンタリー・シリーズ」の1冊。
学術書の原書というのは値段の高いものが多いのですが、同シリーズは群を抜いています。各巻30~60頁という薄さなのに、いずれも価格は1万円超。未完のものも多いのですが、ぜんぶ揃えたら50万円ぐらいにはなるでしょう。図書館以外は買うなと言わんばかりの――英語で言うなら prohibitive な――値段設定で、さすがに個人で買うのははばかられます。
本書は原書の4分の1以下の値段で、戸塚悦朗・本岡昭次氏による解説や事例研究もついていますので活用しやすくなりました。本当は29条のコンメンタリーとあわせて翻訳したかったのですが、そちらは未完なのでしょうがありません。子どもの権利委員会の一般的意見1号(29条1項:教育の目的)全文、社会権規約委員会の一般的意見11号(初等教育に関する行動計画)・13号(教育についての権利)抄訳も収録されていますので、おおいにご活用ください。
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