2005.06.10

■那覇市議選・東京都議選

7月にはあちこちで地方議会選挙がありますが、平野の知り合いも何人か出馬する予定です。

ひとりは沖縄・那覇市議選に26歳の若さで立候補する予定の平良さとこさん(沖縄社会大衆党公認)。昨年1月の国連・子どもの権利委員会にも参加し、沖縄の子どもの権利侵害について委員会に訴えました。修士論文では、国際人権を軸にすえて沖縄の人々の自己決定権について考察しています。平野も、すべての人の自己決定権を保障できるような那覇市にしていってほしいという願いをこめて激励メッセージを書きました。6月18日(土)には総決起大会も開かれます。那覇市で投票権を持っているかたはぜひ1票を投じてください。ウェブログ「平良さとこの太陽風(てぃだかじ)日記」も参照。

もうひとりは東京都議選に立候補予定の堀之内敏恵さん(東京生活者ネットワーク公認)。「杉並に子どもの人権を守るしくみをつくる会」でいっしょに活動していた人で、子どもの権利条約の理念にもとづた都政のために奮闘してくれるものと期待しています。子どもの人権の面では最低最悪の方向に突き進んでいる石原都政にくさびを打ち込むためにも、投票をお願いします。

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2005.04.30

■奈良県「子どもを犯罪の被害から守る条例(案)」

奈良県警が「(仮称)子どもを犯罪の被害から守る条例(案)」についての意見募集を行ないます(5月2日~20日)。昨年11月の「女子児童被害にかかる誘拐・殺人並びに死体遺棄事件」の教訓を踏まえ、「すべての子どもが犯罪に巻き込まれることのない安全で安心なまちづくりを進めることが求められて」いるからだそうです。

昨年の事件をきっかけに、ご遺族の苦しみはもとより、住民の不安も相当に高まっているであろうことは理解しているつもりです。しかしだからこそ、子どもが安心して暮らせるまちをどうすれば築いていけるのか、幅広い視点から冷静に議論する必要があります。アリバイ作りのようにあわてて条例を制定するのは、子どものことを本当に考えているのではなく、おとなが自己満足を求めているだけです。条例案を読むかぎり、子どもの安全・安心をまともに考えているとはとても思えません。

さしあたり、いくつかコメントしておきます。提出期限の20日までにはもう少し時間的余裕ができるはずですし、県民でなくても意見は出せるようなので、必要に応じて追加・修正して提出するつもりです。

追記(7月23日):残念ながら条例案は6月30日にほぼ原案通りで可決され、7月1日からさっそく施行されました(第3章の犯罪化規定については10月1日)。奈良県警のウェブサイトに条例の概要および全文(PDF)が掲載されています。「パブリックコメントの実施結果について」を見ると、以下のコメントにもある程度は配慮してくれたようですが、その実効性や適正な運用については十分に検証していく必要があると思っています。】

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2004.08.06

■サッカー「反日」騒動

サッカー・アジアカップは日本が中国を3対1で破って優勝ということになりました。おめでとうございます。

優勝争いとは別に日本で大きな話題になったのが、中国人サポーターが激しい反日感情を露にしたこと。サッカーの試合をきっかけに武力衝突まで起こったことがあるほどで(1969年、ホンジュラス対エルサルバドル、リシャルト・カプシチンスキ著『サッカー戦争』中央公論社・1993年参照)、ブーイングぐらいは珍しくないのかもしれませんが、日本人サポーターやグラウンドや選手が乗ったバスに物を投げつけたり、日本の公使の車の窓を割ったり、日本人選手とサポーターが2時間以上も会場に足止めされる状況を生み出したりしたのは、確かに問題があったと思います。北京での五輪開催を危ぶむ声が出るのもしかたがないでしょう。

だからといって、中国側の対応を一方的に非難することはできるでしょうか。今回の騒動については、小泉首相をはじめとして、「スポーツと政治は別なのだから冷静に対応してほしい」という趣旨の発言がしばしばきかれます。一面の真理であり、とくに政治に巻きこまれて翻弄されるスポーツ選手にとってはたまったものではないというのもわかりますが、スポーツと政治を切り離そうとすることそのものが政治的行為であることも間違いありません。

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2004.07.28

■内部告発者保護法

先の国会で公益通報者保護法が成立しました。条文はむやみに読みにくいので内閣府作成の概要(PDF)のほうがわかりやすいでしょう(ちなみに行政機関はなんでもPDFにするのをやめるべきです)。また、内部告発者(ホイッスルブロワー)保護制度の実現を進める市民ネットワーク図解(PDF)もたいへんわかりやすいものになっています。

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2004.07.25

■「有害情報」米最高裁判決

6月28日、アメリカ連邦最高裁で子どもオンライン保護法(Child Online Protection Act of 1998)の施行差止めが支持されました(同法の日本語訳は夏井高人氏による仮訳を参照)。少々旧聞に属する話ですが、「遠のく子どもの情報アクセス権」でも触れたとおり日本ではまだまだ「有害情報」からの「隔離」に過剰な関心を抱く勢力が強いので、いちおう触れておきましょう。

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2004.07.22

■フジモリ元大統領こそ引渡しを

で書いたとおりジェンキンス氏の身柄をアメリカに引渡す義務はないと思いますが、日本にはもうひとり身柄引渡し問題を抱えている人がいます。そう、ペルーの元大統領、アルベルト・フジモリ氏です。

フジモリ氏がペルーで大規模な人権侵害に携わっていたことについては、ペルーの人権問題とフジモリ元大統領の責任を考える会のウェブサイトにさまざまな資料が掲載されています。つい最近も、フランスの月刊誌『ル・モンド・ディプロマティーク』で、先住民族女性30万人以上に不妊手術を強制していたことが報道されました(JANJAN7月24日付「フジモリ政権下、不妊手術を強制されたペルー先住民」参照;なお、古屋哲「フジモリ政権下の不妊手術キャンペーン」はかなり早くからこの問題を指摘しています)。ジェノサイド(集団殺害犯罪)には、「国民的、人種的、民族的または宗教的集団を全部または一部破壊する意図をもって行なわれた」出生妨害措置も含まれますので(ジェノサイド条約第2条)、まぎれもなく人道に対する罪だと言えます。

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2004.07.21

■身柄引渡しは国際法上の義務か

アメリカは、時機を見てジェンキンス氏の身柄引渡しを求める方針を崩していないようです。アメリカも「落としどころ」は考えているとのことですので、ジェンキンス氏にとってもっともよい結果が得られるのであれば、アメリカの面子を立てつつ政治決着を図るという手もありかもしれません。しかし、国際法上、日本政府にジェンキンス氏の身柄引渡しが義務づけられているかというと、専門外ながらどうも疑問が残ります。

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2004.07.19

■東南アジア友好協力条約加入

ASEAN(東南アジア諸国連合)の基本条約である「東南アジアにおける友好協力条約」に、日本も7月2日付で加入しました(外務省のプレスリリースも参照)。

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2004.07.14

■法務省へのサイバー・シットイン

更新日記「法務省によるサイバー差別」で取り上げた法務省入国管理局の「不法滞在外国人」メール通報制度について、ストップ!メール通報連絡会が「サイバー・シットイン」を呼びかけています。以下に呼びかけを転載しますので、できればご参加を。

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2004.07.11

■遠のく子どもの情報アクセス権

参院選は、自民党が敗北して民主党が勢力を伸ばすという形で終わりました。自民党を調子に乗せてますますイケイケドンドンにさせてしまうという、最悪の結果はとりあえず避けられたというところでしょうか。とはいえ、民主党にも憲法改正論者は少なくありませんし、子どもの権利基盤型アプローチという点でもまだまだ不充分な面がありますので(更新日記「参院選マニフェスト:民主党」参照)、青少年健全育成法案などがすんなり通ってしまわないよう、よくよく注意が必要です(更新日記「青少年健全育成法案」など参照)。

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2004.07.10

■プロ野球選手会はストライキを

平野はもともとスポーツにほとんど興味がなく、プロ野球への関心も、子どものころ、西鉄ライオンズが太平洋クラブライオンズへ、その次にクラウンライターライオンズに変わったあたりからとまっています。ですので12球団が10球団になろうが2リーグ制が1リーグ制になろうが個人的にはぜんぜん構わないのですが、選手の意向を無視してオーナーだけで好き勝手に決めてしまおうといういまのやり方はひどすぎ。きわめつけは、話合いを求めた選手に対するナベツネ(渡辺恒雄)発言ですね。

「無礼なことを言うな。分をわきまえないといかん。たかが選手が。立派な選手もいるけど。オーナーと対等に話をする協約上の根拠はひとつもない」
*asahi.com「『話をしたい』という古田に、渡辺オーナーが『無礼な』」より

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2004.07.05

■参院選マニフェスト:全体評価

実際には参院選直前の7月7日になってしまいましたが(更新日記の日付は掲載日とは限りません)、主要5政党のマニフェストを子どもの権利の観点から検討したコメントを、更新日記に掲載しました(自民党公明党民主党共産党社民党)。自民党は論外として、他の政党はそれぞれ一長一短というところでしょうか。個人的には、人権への強いコミットメントという点では社民党、政策実現能力も含む具体性では民主党、いずれかに投票したいと考えています。

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2004.07.01

■参院選マニフェスト:社民党

社民党のマニフェストである「社民党の政策 9つの約束」では、与党や共産党とは対照的に、「人権」が大きな柱のひとつに位置づけられています。子どもや女性は言うに及ばず、被差別部落、アイヌ民族、日本に在住する外国人および外国人労働者、高齢者、性的マイノリティ、障害者、患者・感染者、犯罪被害者、被疑者・受刑者など人権侵害を受けやすい人々の人権保障の確立を打ち出している点は、高く評価できるでしょう。ただしそのための政策がいささか具体性を欠くのは弱いところです。

子どもの権利についても、「子どもの人権を確立するために、子どもの権利条約に基づく成長および福祉のための理念が具体化する施策を推進します。子どもの権利条約が遵守されるよう政府を監視します」と簡単に述べられるのみ。教育に関する施策は別途用意されていますし、「男女平等」の項目でも子どもに対するあらゆる暴力の解消や子育て支援が打ち出されていますが、総合性を欠くことは否めません。条約について「成長および福祉のための理念」という理解しか示せていないのも、まだまだ旧来の子ども観に立っていることをうかがわせます。教育施策で「子どもの声を取り入れた」「子どもと大人の共同作業」としての民主的教育改革が打ち出されているとはいえ、ここでも子ども参加について触れておくべきでした。

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2004.06.30

■参院選マニフェスト:共産党

共産党のマニフェストでは、「12.競争と管理の教育から、子どもの発達と成長を中心にすえた教育に」「13.安心して子どもを生み育てられる社会に――少子化社会を克服する努力を」「13.社会のモラルの危機の克服――子どもたちを守り、子どもたちの声に耳をかたむける社会をつくる」という3つの柱で子ども施策が打ち出されています。

子どもの権利条約に加え、国連・子どもの権利委員会の勧告の実施の推進にも触れているのは、主要5政党のなかでは共産党のみ。「学校運営への父母、子ども、教職員、住民の参加をすすめる」、「子どもの声が尊重され、社会に参加する権利を保障する」など、子ども参加も重視しているようです。もちろん大切なのは参加の内実なのですが。

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2004.06.29

■参院選マニフェスト:民主党

民主党は、マニフェスト「自由で公正な社会を実現するための民主党8つの約束」の6番目で、「国の役割を縮小し、地域に『教育力』を取り戻す」ことを掲げています。その柱は、(1)学校教育の立て直し(少人数学級の実施、学校長の公募・民間人登用、総合学習・個別学習の推進、教育機会の選択の拡大など)、(2)開かれた学校経営の促進、(3)奨学金制度の充実、(4)国の役割の縮小・特化の4つ。(2)や(4)などの施策の方向性は間違っていないと思いますが、その効果的実現のためには子ども、家庭およびコミュニティのエンパワーメントが不可欠です。シティズンシップの育成をはじめとしてそのための具体的方策が用意されないかぎり、これらの施策の統一的実現はむずかしいのではないでしょうか。

マニフェスト政策各論では、「10.子どもが健やかに育つ社会」として、(1)「一人ひとりに目が行き届き、親の不安が解消される教育」の実現、(2)保育・学童保育の拡充、(3)子ども手当(児童手当)の拡充、(4)無利子奨学金の貸与額引上げ、(5)児童虐待防止のための児童福祉司の倍増、(6)有害情報からの保護(メディアリテラシーの育成を含む)、(7)「子ども家庭省」の設置の7項目が挙げられています。子ども参加については言及せず、基本的には「保護の対象」としての子ども観を貫いているあたり、まだまだ権利基盤型アプローチからは遠いようです。

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2004.06.28

■参院選マニフェスト:公明党

公明党のマニフェストは、2003年衆院選時の100項目に参院選向けの追加項目を加えた123項目。衆院選の「マニフェスト100」では第2章「『安心・はつらつ社会』の構築」に子ども関連施策がまとめられており、「子育てを安心してできる体制を確立」と「地域・家庭連携による学校サポート体制で安心して学べる教育」、言い換えれば子育て支援と教育改革が柱となっています。とはいえ、個別政策にはとりたてて目新しい点はありません。

参院選の「追加マニフェスト23」でも子育て支援がひきつづき重視されていますが、「発達障害者支援法」の制定をはじめ障害者(児)支援が盛りこまれたのは新しい点でしょうか。もっともそこでは特別支援の提供が基調となっており、民主党のように統合教育を目指すという方向性が打ち出されているわけではありません。他方、主要5政党が児童福祉施設の子どもの状況にまったくと言っていいほど配慮を見せないなか、「施設退所後の社会生活が困難な子どもの自立支援を行う『自立援助ホーム』を全都道府県に整備します」という方針を打ち出しているのは評価できます。

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2004.06.27

■参院選マニフェスト:自民党

参院選が控えていますので、各政党が子どもに関してどのような政策を発表しているか、順番に検討していきましょう。Yahoo! Japanなどに各政党のマニフェストへのリンクがあります。

まずは自民党のマニフェストから。マニフェストが画像データになっていてテキストのコピーができないのは非常に不親切ですが、それはさておき、子どもに関わる政策の基調は国策教育の推進と治安回復にあると言ってよいでしょう。国連・子どもの権利委員会から勧告された「権利基盤型アプローチ」はもちろん、子どもの権利という発想はみじんも感じられません。

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2004.06.26

■法務省・婚外子続柄表記意見募集

なくそう戸籍と婚外子差別・交流会(以下「交流会」)のウェブサイトでも呼びかけられていますが、法務省が戸籍における婚外子の続柄表記について意見募集を行なっています(7月9日まで)。今年3月2日の東京地裁判決で、婚内子(嫡出子)について「長男・長女」(二男・二女……)、婚外子(非嫡出子)について「男・女」と異なる記載方法を用いるのはプライバシー侵害であると言い渡されたのを受けたものです。

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2004.06.21

■沖縄と教科書問題

6月16日付毎日教育メール「沖縄戦『住民虐殺』記述消え憤慨、沖縄オリジナル版製作へ」によると、2005年度の小学6年生の社会科教科書から日本軍による沖縄住民虐殺についての記述がなくなってしまったそうです。琉球新報(6月12日付)や沖縄タイムス(6月13日付)でも取り上げています。

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2004.05.22

■カリヨン子どもの家

イベントのお知らせが続きます。下で紹介した子ども兵士に関する講演会と同じ日ですが、時間帯は別ですのでよかったらはしごしてください(笑)。

こちらは、子どもシェルター「カリヨン子どもの家」の開設記念シンポジウムです。もっぱら非行少年(または非行予備軍)として扱われることの多い思春期の子どものために、緊急に避難できる場所が誕生することの意義は小さくありません。こうした動きが、メインサイトの「児童買春・児童ポルノ法の改正に向けた『要望書』への疑問と提案」や「意見書:東京都青少年健全育成条例の一部改正について」などでも述べたように、繁華街でのドロップイン・センターなどにつながっていけばよいと思っています。

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2004.05.21

■子ども兵士講演会

武力紛争への子どもの関与に関する子どもの権利条約の選択議定書」の批准が承認されたというニュースのついでに、子ども兵士に関する講演会のお知らせを。世界に約30万人いるとされる子ども兵士の4割が集中するアフリカの状況について、ウガンダやルワンダで取材を行なってきたばかりの下村靖樹さん(ジャーナリスト)が報告するそうですので、ご関心のあるかたはお運びください。

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2004.05.18

■人権教育意見募集

文部科学省が、人権教育の指導方法等に関する調査研究会議「人権教育の指導方法等の在り方について〔第一次とりまとめ〕(案)」についての意見を募集しています。5月21日(金)が締切ということでもうあまり時間がないのですが、下記の意見募集要領およびとりまとめ案をご覧のうえ、何かご意見があれば文部科学省にお送りください。平野もなんとか時間を見つけてメールしておこうと思います。

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2004.05.12

■性的権利は人権

アムネスティ・インターナショナルが「国連人権委員会:性的権利は人権である」と題するニュースリリースを発表しました。

国連人権委員会が、このほど採択した「女性に対する暴力の根絶」(2004/46)に関する決議のなかで、「女性は暴力から身を守るためにエンパワーされるべき」であること、そして「女性は、威迫、差別および暴力を受けることなく、そのセクシュアリティに関わる事柄(セクシュアルヘルスおよびリプロダクティブヘルスを含む)について自由にかつ責任をもって管理および決定する権利を有すること」を再確認したこと(パラグラフ8)を評価するものです。他方、人権と性的指向に関する決議はふたたび先送りとなってしまいました。

詳しくは上記ニュースリリースを参照してください。ただし、アムネスティ日本による当該パラグラフの日本語訳には誤りがあるため、上記の日本語訳は平野によるものです(でもニュースリリースがすぐに日本語訳されるのはたいへんよいと思います)。決議原文も、いちおうまだ草案扱いとなっていますが、PDFファイルで提供されています(PDFファイルの3頁以下)。

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2004.04.25

■あげパン

数日前のことになりますが、Yahoo! Japanトップページの「トピックス」欄に「中学校給食にあげパン」という見出しが出ていてびっくり。

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2004.04.21

■法務省によるサイバー差別

右手で人権を擁護しようとしながら左手で平気で人権侵害をしているのが法務省です。法務省入国管理局が2月16日から運用を開始した「不法滞在外国人」のメール通報制度もそのひとつ。法務省のウェブサイトに設けた情報受付窓口を通じ、不法入国・不法在留の外国人についての情報を広く寄せてもらおうというものです。Information of Illegalsの頭文字をとって通称「I・メール」と呼ぶそうですから、無神経さにも念が入っています(2月13日付法務省入国管理局プレスリリース「不法滞在者半減に向けた入国管理局の取組について」参照)。

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2004.04.20

■人権擁護法案の部分先取り

法務省が定めた新しい人権侵犯事件調査処理規程(PDFファイル)が4月1日から施行されています。旧規程との主な相違については法務省人権擁護局のプレスリリース(3月26日付)参照。

要は、法務省の外局として人権委員会を設置しようとした人権擁護法案要綱も参照)が昨年の衆院解散にともない廃案になってしまったため、現行法の枠内でできるところは先取りしておこうという趣旨。特別事件(一定の重要・困難な事件)として「セクシュアルハラスメント、児童虐待、DV、高齢者虐待、障害者虐待に関するものを新たに加え」た(プレスリリースより)点などはその象徴です。

プレスリリースでははっきり述べられていませんが、インターネット上の名誉毀損やプライバシー侵害への対応を明確に位置づけたのも新しい規程の特徴のひとつ。特別事件のひとつとして「新聞、雑誌その他の出版物、放送、映画、インターネット等による名誉、信用等の毀損又は重大なプライバシー侵害」(下線引用者)が挙げられたほか(規程第22条8号)、(地方)法務局長がとりうる措置として「人権侵犯による被害の救済又は予防について、実効的な対応をすることができる者に対し、必要な措置を執ることを要請すること(要請)」が新たに規程されました(規程第14条1号)。

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2004.04.16

■奥村徹弁護士のウェブログ

児童買春・児童ポルノ法問題でいつも貴重な情報を送ってくれる奥村徹弁護士(大阪弁護士会)がウェブログを始められたそうなのでご紹介。判例集未掲載の判例なども豊富に収録されているようです。弁護士奥村徹(大阪弁護士会)のサイトとあわせてご参照を。

弁護士奥村徹「独自の見解」

それにしても、「はてな」が「はてなダイアリー」や「はてなアンテナ」といったユニークなサービスを早くから提供していることは評価するのですが、キーワードがいちいちリンクされてしまうのは読みにくくてしょうがないですね。

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2004.04.13

■東京都教育ビジョン

東京都「子どもの権利擁護委員会」廃止問題について、山田あきこさんというかたから「まさか日の丸君が代の強制、教育基本法案改悪が目的で子どもの権利条約そのものを削ってるのではないかと疑問に感じざるを得ません」という怒りのコメントをいただきました。

この問題については東京・生活者ネットワーク(会派名・都議会生活者ネットワーク)の都議会議員が早くから問題を指摘し、都議会第16回定例会でも積極的に取り上げてきました。具体的問題点については執印まち子「都は『子どもの権利擁護委員会』存続を!~世界の流れに逆行するな!~」を、質疑の簡潔なまとめはやはり執印まち子議員のウェブサイトを参照(4月11日・15日付活動報告)。東京・東京第一・東京第二の3弁護士会、東京シューレ、子どもの権利条例東京市民フォーラムなども存続を求める要望書を提出しています。

都の予算は3月30日の都議会定例会で確定し、委員会組織は廃止されて「子どもの権利擁護専門相談事業」として再編されることになりました。とりあえず専門委員が合議するしくみは残され、児童福祉審議会の下部機関ともされず、ある程度の独立性は維持されるようです。今後とも動向を注視し、より安定・充実した制度にするためのとりくみを進めていくことが求められます。

とはいえ、東京都が「子どもの権利条約そのものを削ってる」方向にあることは間違いありません。東京都の諸施策で条約がまったく考慮にいれられていないこと、むしろそれに逆行する動きが強化されていることは、ここでも何度か取り上げてきました(文末に関連記事を掲げておきます)。

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2004.03.24

■携帯電話「三ない運動」

3月19日付毎日メールに、「『子供に携帯必要ない』 鹿児島県PTA連が緊急アピール 」という記事が載っていました。「携帯電話を使った出会い系サイトの性被害や、高額の通話料請求などが多発して」おり、「危険はそこまで迫っている」(武田敏郎会長)として、携帯電話を「所持させない、買い与えない、使わせない」ことを強調していくのだそうです。

いつかどこかで聞いた話。そうです、バイクの「三ない運動」と発想がまったく同じですね。1982年の全国高校PTA連合会(全国高P連)仙台大会で「『免許を取らない』『乗らない』『買わない』の趣旨の徹底」が決議されて以降、全国規模で展開された運動です。

「親は子供の要求に負けない」「乗せてもらわない」を加えた「四プラス一ない運動」などさまざまなバリエーションが生まれましたが、いずれにせよこれによって高校生のバイク事故が減ることはなく、そもそもの目的である「青少年の生命の安全」にはかえって逆効果でした。いまでは交通安全指導の充実こそが必要だという認識がほぼ共有されています。このあたりの事情について詳しくは、阿部俊明・遠藤満雄(著)『三ない運動は教育か:高校生とバイク問題の現在』(ぺりかん社・1994年)、坂本秀夫(著)『バイク退学事件の研究:〔事例分析〕生徒懲戒の乱用を問う』(三一書房・1987年)など参照。

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2004.03.20

■ユニセフ公開セミナー報告2

3月17日(水)のユニセフ公開セミナーの後半は、子どもの人身売買についての議論にかなりの時間が割かれました。

まず、厚生労働省児童家庭福祉局の担当者が、児童福祉法改正案(PDFファイル、新旧対照表)について説明。子どもの売買等に関する子どもの権利条約の選択議定書では、第3条第1項(a)で、(i)子どもの性的搾取、営利目的の子どもの臓器移植または強制労働を目的とした子どもの売買、(ii)「養子縁組に関する適用可能な国際法文書に違反し、仲介者として不適切な形で子どもの養子縁組への同意を引き出すこと」が、国内外を問わず禁止されています。この規定を担保するため、児童福祉法のいくつかの規定を改正することにしたものです。

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2004.03.19

■ユニセフ公開セミナー報告1

追記(3月22日):(財)日本ユニセフ協会のウェブサイトにもう「児童買春等禁止法および児童福祉法の改正案に関するユニセフ公開セミナー」の記録が掲載されました。テープをもとにして作成したのでしょう、かなり詳しく正確な内容で、それがこれだけ早く公にされたのはたいへんすばらしいですね。会場発言の部分は若干ニュアンスが伝わりきれていない点も散見されるように思いますが。

(以下平野の記録)
3月17日(水)のユニセフ公開セミナーに行ってきました。第2回セミナーのときのように詳細な報告をするほどの内容でもなかったので、ここで簡単に報告しておきます。まずは児童買春・児童ポルノ法関連の話から。

法案の内容にはとくに変更ありません。今回のセミナーでも、第2回セミナー報告に載せた改正案骨子と同じ資料が配られました。なお、今国会に提出された改正案や提出議員・賛成議員の氏名等は「児ポ法関連情報」というサイトに載っています。提出理由については次のように説明されています。

「児童買春及び児童ポルノに係る行為の実情、児童の権利の擁護に関する国際的動向等にかんがみ、これらの行為が強い非難に値することをより明らかにし、児童の権利の擁護を十全なものとするため、これらの行為について、厳格な処罰を行うことができるように法定刑を引き上げるとともに、その処罰の範囲を広げる等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である」

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2004.03.17

■サイバー犯罪条約も批准へ?

そういえば、児童買春・児童ポルノ法の改正と関わってサイバー犯罪条約の批准承認案件もすでに国会に提出されているのでした(衆議院ウェブサイト議案経過情報参照)。いろいろと批判の強い条約であり、締約国もいまのところわずか4か国と少なく、はたして批准が緊急に必要なのかも含めてあらためて検討しなければならないことは、「児童買春・児童ポルノ法改正に関する意見書」で指摘したとおり。

サイバー犯罪条約の外務省仮訳(PDFファイル)はすでに毎日インタラクティブ・Digitalトゥデイやサイバー刑事法研究会報告書『欧州評議会サイバー犯罪条約と我が国の対応について』経済産業省(2002年4月)などを通じて流通していますが、若干修正されているようですので、児童ポルノ関連の規定(第9条)のみあらためて抜粋しておきましょう。

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2004.03.15

■児童虐待防止法改正へ

児童買春・児童ポルノ法改正案は、「ユニセフ公開セミナー」にも追記しておいたとおり、3月12日付で衆議院に再提出されました。提出議員は八代英太議員ほか2名ということで、自公共同提案のようです(衆議院ウェブサイト審議経過情報参照)。付託委員会はいまのところ出ていませんが、青少年問題特別委員会ではなく法務委員会でちゃんと審議してもらいたいものです。

で、その確認をしたときに気づいたのですが、児童虐待防止法改正案も3月12日付で衆議院に提出され、即日可決のうえ参議院に送られています(衆議院ウェブサイト審議経過情報参照)。いろいろ前向きな改正が導入されていますが、とりあえず目をひくのは「虐待」の定義が拡大されたことでしょうか。次の3つが新たに虐待に含まれることになりました。

(1)「保護者以外の同居人による身体的虐待、性的虐待または精神的虐待」を保護者が放置すること
(2)児童に対する著しい暴言または著しく拒絶的な対応
(3)児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者=婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む=の身体に対する不法な攻撃であって生命または身体に危害を及ぼすもの、およびこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動)

とくに(3)ですが、ドメスティック・バイオレンスはたとえ子どもに直接向けられた暴力ではなくとも子どもに有害な影響を与え、したがって子どもに対する間接的暴力に等しいことはかねてから指摘されていたので、画期的だと思います。児童虐待防止法改正について詳しくは児童虐待防止法の改正を考えるネットワークなど参照。

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2004.02.23

■中学生が考える世界の子どもの権利

中学生が制作した「Kids Project」というウェブサイトを見つけました。なかなか凝った作りで、いま世界で主に議論されているテーマをきちんと押さえています。

製作者として「Kaminaka J.H.S. Team Kids Project」と表記されていたので適当に検索してみたところ、文部科学省の「学力フロンティア」研究指定校になっている上中中学校(福井県)だということがわかりました。国際交流にもずいぶん熱心ですね。

Kids Project」の掲示板ではいくつかのテーマについてかなり真面目な議論が交わされている模様。ご関心のあるかたはのぞいてみてはどうでしょう。

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2004.02.14

■障害児の統合教育

国連・子どもの権利委員会からは障害児の統合教育をいっそう進めるよう勧告されましたが(パラ44)、2月6日付毎日教育メールによると、子どもたちの多くは障害児の統合教育は可能だと考えているようです。埼玉県教委が小中高生3000人を対象に行なった意識調査で明らかになったもの。

その調査によると、障害のある子どもも「クラスのみんなで協力すれば一緒に授業を受けられると思う」という回答がもっとも多く、小学生は47.9%、中高生は45.4%にのぼりました。多いと見るか少ないと見るか微妙な数字ですが、統合教育が制度的に保障されていない現状ではなかなか意識が高いと言えるのではないでしょうか。他方、その次に多かった回答を見ると小学生と中高生で反応が分かれています。小学生は「みんなのためになると思う」(33.9%)という意見が多いのですが、中高生は「少し不安もある」(37.8%)という回答が次点となりました。やはり受験がからんでくると不安が出てくるということかもしれません。

一方、2月9日付毎日教育メールには「学習障害児童の指導で指針公表 文科省」というニュースが載っています。「文部科学省は、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、高機能自閉症の小中学生を通常学級で指導するのに必要な支援体制について初のガイドラインを公表した」とのこと。ガイドライン(試案)は文部科学省のウェブサイトで公表されています。

しかし、すでにさまざまな圧力に抗して普通学級に通っている障害児の支援についてはいまだ手つかずの様子。今回のガイドラインの背景にある「特別支援教育」という考え方も、あくまでも原則分離を前提としたうえでの対応です。「考えてみれば何も『特別な』支援はいりません。障害児であろうとなかろうとその子に必要な支援があればそれでよいのです。『分離』を前提としているから、『特別な』支援になるのです」という片桐健司氏(障害児を普通学校へ・全国連絡会事務局長)の言葉はまさに的を射たものと言えるのではないでしょうか(片桐健司「『今後の特別支援教育の在り方について』の最終報告に反対する」)。

国連・子どもの権利委員会の勧告にのっとり、いま普通学級に通っている、そしてこれから普通学級に通いたいと思っている障害児たちに対し、統合を前提としたうえでの支援体制の整備を早急に進めてもらいたいものです。

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2004.02.13

■子ども兵士の現状

CRINMAIL548号に子ども兵士に関するガイド出版のお知らせが掲載されていますが、アジアでもビルマ、カンボジア、スリランカ等で子ども兵士の徴用が続いているという報告があります。以下、「AMNESTYキャンペーン・アップデート」(2004年2月11日付Vol.06通巻117号) からの抜粋。

(以下抜粋)
子ども兵士の使用は依然として禁止されていない
アムネスティ発表国際ニュース
AI INDEX: ACT 76/002/2004
2004年1月20日
子ども兵士の使用は依然として禁止されていない<仮訳>
Coalition to Stop the Use of Child Soldiers(ストップ子ども兵士連合)

(米国NY/2004年1月19日)国連安全保障理事会での第4回子どもと武力紛争に関する公開討論が行なわれる前日に発表された報告書によると、2003年を通して、子どもたちは新たに勃発した戦争や長年続いている戦争において、兵士や性奴隷、労働者、運搬役、スパイとして搾取され続けているという。

Coalition to Stop the Use of Child Soldiers(ストップ子ども兵士連合)が発表した報告書には、世界中の各地域で続いている紛争の多くで、政府や武装集団が子どもを徴兵し利用している証拠が詳細に記されている。同連合は国連安保理に対し、子どもの徴兵禁止を訴え、実現させるよう要請する。 ……

「Child Soldier Use 2003(子ども兵士の使用2003)」と題する50ページあまりの報